今年の3月くらいからだろうか、コロナ騒ぎのせいで徐々に仕事も休みになり、言うまでもないが外出すらままならくなった。
休みだっていうのに当然ながら遠出もできなくなりすることもなくなった。
しかし家に閉じこもっているわけにもいかず、用事を見つけてはついでながら写真を撮りつづけていた。
地下鉄のホム先であれば人もいないし乗り換えついでに良いだろうと勝手に決めつけてバッシャバシャと撮っていた。
カーブからの飛び出しを狙うのが中々難しい。
所持している望遠は比較的暗いレンズの為、望遠端が弱い。
あまり開放で撮ることは好きではなくF値をできるだけ上げたいのだが、そうすると当然シャッタースピードを上げると暗くなる。そのためにISOを上げるとノイズが走りがちという、なかなかどうして葛藤する作業であった。
コーナーから突然現れてせり上がる列車はまるで恐ろしい蛇のようだった。
闇の奥に照らされる前照灯と音を頼りにタイミングを見計らう一瞬に堪らない興奮を覚える。