単焦点のレンズを集めてみようと調べてみると、オールドレンズというものにたどり着いた。一般的にフィルム時代のカメラに使われていた、基本的にはマニュアルレンズを指すらしい。
そのオールドレンズとやらは、戦後に製造されたものから80年代のものまで大量に出回っているという。
オールドレンズの魅力は映りの良さにあるという。独特の描写をするものや精巧にコピーされたものなど、メーカーの個性が強く表現されている。
ただし、オールドレンズの魅力を一番引き出すのは当然フルサイズカメラで、ミラーレス機ではポテンシャルを100%までは発揮できないという。
オールドレンズの美しい描写(あんまりわかってない)もさることながら、単焦点というのは勉強になる。撮影の対象を想定して使用するレンズを選択するということは、より考えて写真に臨むことができると僕は思う(あたりまえ)。
そもそもマニュアルのレンズは面白い。オートフォーカスを使用することができない。他社のレンズを使う場合はレンズとカメラボディにマウントアダプタを噛ませて使う。僕にとってはオートフォーカスが使えないのは何のデメリットもない。絞り環とピント環とシャッタースピードダイアルを扱う作業はとても面白いし、カメラを理解する上でとても勉強になった。
ネットオークションやフリマサイトを覗いてみるとゴロゴロあった。
モノはピンきりで、廉価のもから高価なものまである。人気のレンズ、やたら出回っているレンズやレアなレンズなど、何をどれから買って良いのかわからなかったが、調べながら興味の湧いた安いレンズをいくつか買って試してみては、気に入らないものは売るということを繰り返した。
最終的に4本のオールドレンズに今のところ落ち着いている。
廉価で映りの良いレンズであれば、初心者の自分には充分だろう。
MINOLTAのレンズといえばロッコールということで、何本か使用してみた。
市場に安価で出回っていて手に入りやすい。安価なものはほとんどが外観は傷が目立ち、ピント環が重すぎるものもあった。ただし映りは抜群に良い。フジノンレンズで撮ったものより薄く柔らかい印象を受ける。
ピントリングがベルト状のものよりも梅鉢型のミノルタレンズの方が美しい描写だと思う(ほんとにわかってるのか?)。
ROKKORのレンズで残念なところは、デザインがよろしくない。手元のレンズ2本の絞り環はプラスチック製で、絞り値を変えるごとにカチカチと音がして品がない(おまえが言うな)。
80年代のウォークマンやラジカセが発売された頃のような、いかにもmade in Japanデザインのようにみえる。ただ、どちらも5000円前後で安く入手することができた。
ヤシカコンタックスから出たcarl zeissレンズのdistagon35mmは、contaxのレンズの中でも安価で、2万程度で手に入れることができる。写りは非常に上品で、クセのないキレのある描写が美しい(だからオマエはホントにわかってるのか?)。
ヘリオスは人気のレンズだ。素人が手に出しやすいオールドレンズの代表かもしれない。
ヘリオスはロシアレンズではあるが、東独ツァイスのコピーである。戦後に旧ソ連への賠償として技術が流れて産まれたレンズとなった。
ヘリオスには幾つかのタイプがある。M39マウントが初期型で、以降はM42マウントとなる。
M42マウントのものが最も多く出回っているようだ。後期のM42ヘリオスを一本買ってみたが、ボケが甘かったように思える。それは当たり外れがあるのだろう。
個人的にはこのゼブラが気に入っているし、ヘリオスの中で一番カッコいいと思っている。
このゼブラカラーのヘリオスは、初期型でシリアルからみるに1970年の製造となる。初期型のヘリオスはマウントが39mmのネジで切られている。M42型のマウントアダプタを噛ます場合は、差分3mmの変換ネジが必要になる。
ヘリオスと言えば独特のボケで有名だが、ボケだけでなくとも素晴らしい描写をしていると思う。(ハイハイわかったわかった)
何よりこのゼブラで最も気に入ったのは、鏡胴の美しさにある。真喩の手触り、滑らかなフォーカス、形、どれをとっても素晴らしい。
最後に、オールドレンズを使用するにあたって欠かせないマウントアダプタについて、おすすめの入門はKIPON社、SHOTEN工房、Rayqual社が良いと思う。
K&F社は安くて最もポピュラーではあるが、つくりが致命的にダサい。