北海道 for the first time 前篇

昨年の9月の終わりに、函館へ行ってきました。
ネットサーフィンをしている最中に、不意に見つけた八幡坂の画像を見て、
無性にココへ行きたいという衝動に駆られました。

というわけで行ってきた。
函館へは飛行機を利用した。
宿泊と航空券のパッケージで旅行をすることにした。航空会社はANAを選択した。
インターネット上の代理店を使って、交通機関を一緒にしたパッケージを購入したことは初めてで不要領ではあったが、
なんのことはない、ネット上ですんなりと済ますことができた。

今回はいつもの自由な旅行とは違い、航空チケットによる時間の拘束があり、完全な観光旅行となった。
旅行会社の商品には制約が多く、原則として内容の変更はできない。
搭乗する便は余裕を持った時間に決めたけれど、念の為、羽田付近のホテルに前泊することにした。


翌日、昼頃に羽田を発った。
飛行機に乗るのは20年ぶりくらいで、搭乗手続きなど不安ではあったが、
ANAのアプリが全てを解決してくれた。iPhone1台で全て解決してくれた。
端末をタッチするだけでゲートをくぐることができた。
今更だがタッチ&ゴーに味を占めた僕は、今では通勤、公共の交通機関、新幹線は勿論、コンビニや自販機まで、モバイルSuicaで済ませなければいけないカラダになってしまった。
(尚、東海道新幹線はモバイルSuicaの利用はできない。スマートEXというチケットレスサービスが便利)

はっきり言って飛行機は苦手で、なんで飛んでいるのかがワカラナイようなものに命を預けるのはとても不安ではあったが、乗ると決めたからには腹を括った。

函館へは、驚愕の1時間で着いた。
いつも十数時間と電車に乗って移動をしている僕にとっては信じられない早さだった。

函館空港は小ぢんまりと、そして羽田に比べればのんびりしているような印象を受けた。
周りに建物のない、だだっぴろい空港から果てしなく続くような平坦な土地の北海道の広さに、どこまでも青く広々とした青空が、ここが北海道なんだと言わんばかりに、
僕に初めて訪れる喜びを、そして小さな感動を与えた。

はるばる来たゼHKD!!

9月終わりの函館は意外と暑く、日中は上着や長袖は必要がなかった。

函館空港からはまずホテルへ向かった。
空港からは公共交通機関のバスを利用した。
函館の交通機関を利用するにあたり、よくある乗り放題のチケットを購入した。
僕らが購入したのは、バスと市電が2日間乗り放題というもので、2,000円くらいのものだった。
バスはちょうど宿泊するホテルの近くまで行くことができた。

バスの乗客は数えるほどだった。
空港を出ると、バスはのんびりと揺れて走っていた。
空港を一歩出ると、バスが走る通り一帯は何もなかった。見えるのは伸びきった雑草と荒れた土地だけだった。
車がやっとすれ違えるほどの、とりあえず舗装したような道路をバスは走った。
もの寂しげな風景に、僕は先行きに不安を覚えた。
少し経つと住居がぽつりぽつりと見えてきた。団地が現れた。バスはその団地の中を抜けていった。
その団地をよく見ると、空き室が目立ち、人の姿はほぼ見かけなかった。
僕はやはり寂しい印象を受けて、また不安な気持ちになった。

やがてバスは大通りに入った。市電も走りだし、段々と街らしくはなってはきたが、
通りに面している店舗は所々シャッターが降り、古いままの建物、建物が存在していたであろう空き地や空っぽのテナント、函館の現実が垣間見えた。

ホテルでチェックインの手続きや、先に送った荷物の整理などをしてから、まずは五稜郭へ向かった。
ホテル近辺は、多少の賑いがあった。函館の目抜き通りのようで、交通量もそこそこありやっと観光気分になってきた。

五稜郭タワーが見えてきた。早速アレに登るかと考えたがどうにも腹が減っていて、函館ラーメンを食べることにした。
五稜郭タワーのすぐ近くの店に入った。
僕は食べた後に後悔をした。そのお店の味は不味いというわけではなかったが美味しいとも思わなかった。
観光客向けなお店なのだろう、来ている客も観光客ばかりで余計に美味しく感じられなかった。と、僕も含めて観光客同士そう思っているに違いない。

五稜郭はなんちゅう造りだ

五稜郭の良さもわからないのに、ふーんこんなもんかとシタリ顔で頷きながら八幡坂へ向かうことにした。
市電を使って向かうことにした。

市電は空いていた。初めて見る市内の風景を眺め、時折鳴る市電の、チンチン、という音が心地よく、路面電車の移動を楽しませた。
都電とはまた違う街並みに僕は風景を楽しんだ。

末広町という停留場で下車した。この辺りは函館港一帯だった。
港町を思わせる風情で、横浜や神戸のように文化が開かれた様子が伺えた。
重厚な建築物や教会、居留地跡や瀟洒な洋館が至る所に残っていた。

停留所付近からは函館山の裾野となっており、どの道も坂道ではあった。
僕らは適当な坂を上がり、八幡坂を探した。

だいたい登り切ったところで地図を確認するとすぐ近くの通りが八幡坂であった。
やはり観光名所なのであろう、八幡坂の上がったところには観光客がひしめいていた。

函館山に登って夜景を楽しんだ。
夕暮れになると、どんどん人がやってきて、ほとんどが中国人らしき団体で萎えた。

それなりに満喫して初日を終えた。