THE LONGEST DAY 山陰陽一周 出雲・石見・長門のみち

8月27日(月)

松江を出発して下関へ


なんてロングなライドなんだ

朝は早起き!なんてできるハズもなく、余裕で寝坊した僕は、予定していた鈍行に乗れるハズもなく、松江から益田までは特急を使った。
松江を11:10分に発車するその特急は「スーパーおき3号」といった。
スーパーおき3号は新山口行きで、益田からは内陸へ入る山口線に入線する。日本海側を伝って下関へ向かう僕は益田で下車して山陰本線に乗り換える。
その特急の車両はキハ187系、平面顔がダサいのはもっぱらの評判で、ホントにダサい。
僕にはあれはそう、モノレールとしか見えなかった。
うーん、モノレールの方が全然かっこいいかな。

俺は悪夢でも見ているのだろうか、松江のホームで列車を待っていると、
昨日鳥取までの山陰本線で見かけたクソガキ共の集団がいるではないか。
そうかそうか、俺様と同じ列車に乗るつもりだな?
よしよし、それならば招待してやろう、地獄へな!

ホームでうんざりしていたが、子供達の話す内容が聞こえた。
どうやら彼らは益田から津和野方面へ出て山口へ向かうらしい。
つまり益田でオサラバというわけだ。
2度と会うことはないだろうな!グッドラック!
指定席を購入したが、幸い子供たちの集団と車両は別で、快適に特急を楽しんだ。

家屋の瓦屋根が赤い。
石州瓦という。初めて見たのは東広島や山口県だった。
山陰地方に多く、凍害に強いという。
赤い屋根の集落を見ていると、なんだか異国に来たようだ。

益田からは在来線に乗り換えて、下関には17:25分着予定。
益田からは山陰本線長門市行きへ乗る。

山陰本線に乗り込むと無性に座りたかった僕は、大きな荷物を持って恐縮だったが、
ロングシートに一人分だけ空いている場所を見つけて座った。
隣には、女子大生だろうか、二人組の女の子の隣に座った。

僕の隣の女の子の服装が、紫というかバイオレットというか、
ヴィヴィッドな色のプリーツのロングスカートを履いていた。
車内は風が良く通るのだろうか、風がそよぐ度にスカートの端が僕の脛の辺りを爽やかに撫でた。
それはまるでフェザータッチでもされているかのようで、なんとも心地良かった。
足のつま先をガキ共に掠められただけで怒りを覚えるのに、女子大生のスカートにはなんの抵抗もなかった。いい加減なものだ。
萩を通った。年季の入ったレトロでモダンな駅舎は静かに佇んでいた。

終点の長門市駅へ着くと、目の前に小串行きの列車が停まっていた。
小串行きの列車に乗り込む。小串駅で下関行きに乗り換えれば山陰本線横断の旅は終わる。

 

下関に着くとまずは駅のうどん
ふぐ天は、何だかよくわからないが美味しい白身だった

とっととホテルに向かおうと駅を出ようとすると、突然の雷雨に見舞われた。
ホテルは駅を出ればすぐなのに、歩けないほど土砂降りだった。
5分待ったが雨が止む気配はなく、仕方なく駅の反対側にあるドトールで時間を潰すことにした。
アメリカンを頼んでテーブルに着き、ふと外を見てみるとさっきまでの雨が嘘のように止んでいた。
まるで狐につままれているかのようだった。

ホテルの窓を開けると、食品加工の工場が多いのだろうか、生臭いにおいがした

ホテルで一日の締めくくりをする
翌日は、山陽道をゆく。